家を建てるにあたって家族皆の意見も取り入れたいけど、一番重要なのがお母さんの家事が効率よく出来るかということ!
毎日しなければならない料理・洗濯・掃除などを効率よく時短に出来れば、家族皆が笑顔になれます。
今回は家事動線を第一に考えた間取りについてたっぷりご紹介します。
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家事動線ってそもそもなに!?ママにとってはとっても大事!
「家事動線」とは、その名の通り家事をする際に移動する経路のこと。
特に朝や夕方などは一番家事が忙しく、料理しながら洗濯や掃除、子どもの世話をするなど、いくつもの家事を同時に行わなければなりません。
気がついたら洗面室とキッチンを何往復もしていたなんてこともよくあります。
この家事のための経路の無駄をなくすことが家事の効率を上げるポイントになります。
例えば洗濯室と干す場所を近づけたり、キッチンと水周りの設備を近づけ、グルリとどこからでも一周できるよう回遊性を高めるなども家事効率を上げてくれます。
サンルームも大事!
サンルームってご存知ですか?全面をガラスで囲まれた室内のような屋外のような開放的なスペースのこと。
第2のリビングとしての役割もあり、趣味を楽しむスペースとしてやお友達を呼んでお茶をしたり、夜は夫婦でくつろぐなど使い方は様々です。
また洗濯物を干すスペースとしても使えます。天候が変わりやすい日や花粉が飛んでいる日は、サンルームに干せば周りの天候に左右されるストレスがありません。
人気のサンルームですが、メリットだけでなくデメリットもきちんと知っておきましょう。
【メリット】
・第2のリビングとして様々な使い方ができる。
・天候に左右されず洗濯物が干せる。
・窓の外に大きな空間を作ることで断熱効果を高め、エアコンの効き目を良くなる。
【デメリット】
・夏は高温になるため、カーテンなどを取り付けなければいけない。
・冬は晴れていないと寒くなるため、対策が必要。
・全面が窓になっているためお手入れが大変。
それぞれの家事動線を考えよう!優れた間取りにするポイントは?
それでは家事動線について具体的に考えてみましょう。
家事動線はどの家事をするかによって動く場所が違ってきます。料理をするのであれば、キッチン内でコンロや冷蔵庫、パントリーの位置がどう違うかによって効率が全然変わってきます。洗濯であれば、洗って干すまでの距離がどのくらいかが影響してきます。
実際に家事をこなしているお母さんも、実はこの動線についてキチンを知らずに「なんとなく家事がしにくい」と思っているけど何が原因かよく分かっていないという方も多いはず。
各項目別に具体的に家事動線をみていきましょう。
洗濯での家事動線
洗濯の一連の流れは
②洗濯物を干す
③乾いたものを取り込む
④アイロンがけ
⑤クローゼットにしまう
の5項目になります。この時にまず面倒なのが、②の干すと③の取り込む作業。
2階建てだったりすると洗濯室から荷物を抱えて2階まで行ったり来たりしなければいけません。またアイロンがけやクローゼットも洗濯室から離れて移動しなければならず、家族が多いとその分いろんなクローゼットを行き来するハメになってしまいます。
そこで、効率よく洗濯をするために必要なのはランドリールームやサンルーム。
まず洗濯機のあるスペースを広くとり、その場所で一旦洗濯物を干す場所や乾いた洗濯物を畳む場所、アイロンがけをする場所をその1室にすると家事動線もバツグンに良くなります。
出来ることなら干す場所も洗濯室から勝手口に出てそのまま干せたり、サンルームとつながっているとなお良いですが、2階建てや敷地が狭いとなかなか難しくなります。その場合でも、一旦洗濯室でゆっくり干してからそれを2階に持って行くだけでずいぶん効率が違ってきます。
室内干しユニットには、使う時だけ天井に金具を取り付けて竿をかけるタイプや電動で竿を下ろして使うタイプもあります。
雨の日だけでなく共働きや夜に洗濯をしたいという場合にも、こんな風に室内干しができる設備があれば、家事がぐんとスムーズになりますね。
欲を言えばアイロンがけや洗濯ものを畳む場所には椅子を置き、座ってゆっくりできるとなお良いですね。
さらに朝のお出かけ準備や夕飯の片付けと並行して洗濯する方も多いので、洗濯スペースをキッチンの近くに配置するのも重要なポイントですね。
キッチンでの家事動線
キッチンでの一連の流れは以下の通りです。
②食材を洗う
③食材を切る
④食材を炒める・煮る
⑤合間に食器類を洗う
⑥出来た料理を食卓に出す
以上5項目ですが、料理の前に買ってきた食材を冷蔵庫に仕分けたり、食事の後食卓から食器を下げたりする作業もあります。
料理をしている際に一番困るのが、食材を切ったりした後の置き場がないこと。団地などの小さなキッチンは、まな板を置くだけで精一杯なんてこともよくあります。
また冷蔵庫の位置が遠くて食材を取り出しにくい、キッチンから食卓までの距離があり、上げ下げが面倒なんてこともよくある一例です。一度に何品もの料理の支度をしながら小さなお子さんからも目を離せないお母さんも多くいますよね。
そこで効率を上げるために必要なのが冷蔵庫、コンロ、シンクの配置。例えば食材を冷蔵庫からとってすぐ横もしくは後ろがシンクなら最短距離で食材を洗ったり切ったりできます。そのシンクの横がコンロなら切ったものをそのまま調理できますね。さらに食後の上げ下げが面倒にならないようテーブルとシンクの位置が近いと効率もあがります。
対面式キッチンは良い例ですね。またシンクだけがテーブルと対面しているアイランド型のキッチンもあります。
「広いキッチンに憧れる」という方も多いですが、実は広すぎると無駄に動くことになり、調理の際の作業時間も長くなってしまいます。
また見落としがちで間取り図では分かりませんが、意外と重要なのがコンセントの数と配置。コンセントのせいで冷蔵庫が取りにくいなどの不便さを避けるためにもキッチンのコンセントは重要です。
そして玄関からキッチンまでが遠いと、買い物袋を運ぶだけでも大変な作業に。キッチン近くに勝手口を設け、駐車場までの動線を短くすればその負担が減り、朝のゴミ出しも楽になります。
リビングでの家事動線
家族の集まるリビングは、特に物があふれて散らかりがちです。これを解決するには、物を使う場所にその物の収納場所を作ってしまうこと。使ったら定位置に戻すという動作がスムーズになれば、家族全員が片付けるようになります。そうなれば、自然と部屋は散らからなくなり、掃除も楽になります。
またベビーカーや子どもの三輪車、外遊びのおもちゃなどは玄関に土間収納があるとすっきり片付きます。大切なのは収納の量よりも位置と出し入れのしやすさだということを念頭に置いておくと、片付けしやすい間取りになってきます。
家事動線に優れたおすすめの間取りをご紹介!
それでは実際に家事動線をしっかり考えられている間取りをたっぷりご紹介します。
家事動線に優れた、サンルームのある間取り
出典:納得スタイルホーム
こちらは40坪の2階建て、4LDK間取りプラン。
玄関を入ると広々としたL字型の土間。土間の奥には2.25帖のシューズクロークがあり、靴を履いたまま使えるので便利ですね。
玄関を抜けると右手にダイニング、左手にはリビングがあります。22.5帖のLDKは広々としており、間仕切りがないうえ頭上が吹きぬけになっているのでとても開放的です。キッチンはアイランド型の対面式で、家族とコミュニケーションをとりながらの調理ができます。お子様を見守りながら家事ができるので効率も良いですね。
ダイニングから3帖のサンルームへつながっています。天候の悪い日や花粉が飛んでいる日などの洗濯干しに便利ですね。
サニタリー→キッチン→サンルームへと家事動線がほぼ一直線に並んでおり、使い良い配置になっています。
水廻りが集結した間取り
こちらは述べ床面積38.82坪の2階建ての間取り。
玄関を抜けるとすぐキッチンがあり、キッチン横にはパントリー収納もあるので買い物から帰ってすぐに食料を片付けることができますね。
洗面所や浴室もキッチンのすぐ隣なので料理の合間に家事も可能です。
またキッチンの動線上にはサンルームテラスがあり、洗濯が終わったらそのまままっすぐサンルームに干しにいけます。梅雨時は窓を閉め切って除湿機をかければ、洗濯物も早く乾き快適ですね。
ゆとりを育む家事動線の間取り
出典:クレバリーホーム
こちらはクレバリーホームのモデルプラン。述べ床面積52.45坪の2階建て、夫婦+お子様2人の4人家族を想定しています。
まず玄関を抜けると大容量の土間収納。玄関から少し入ったところに土間収納を設けているので、靴の臭いや生活感も気になりませんね。
キッチンの近くには奥様専用のフリースペースを水周りの動線上に配置。家事の合間の時間を有効活用できる家事動線を実現しました。ちょっと家計簿をつけたり、子供が持ってくるプリントに目を通したりと、とても重宝しそう。お子様のちょっとした宿題スペースにもなりそうです。
またキッチンの裏の勝手口を出るとゴミ箱置きにもできるサービスヤードや屋外収納もあり、奥様には嬉しい工夫がいっぱいです。
洗濯物を2階のバルコニーに干すことを考え、サニタリーはあえて2階へ。
ウォークインクローゼットやサニタリー内の収納があるだけでなく、アイロンや洗濯物を畳むスペースもキチンと設けられています。
干すのもインナーバルコニーがあるので、帰りが遅くなったり天候の悪い日でも大丈夫。まさに奥様の家事動線を一番に考えられた間取りですね。
上質さと家事効率を叶えた大開口の家
出典:ダイワハウス
旦那様・奥様・お子様の家族3人で暮らす、延床面積41.92坪のxevoΣの平屋。
まず目を引くのが大きな庭とそれに美しく繋がる外観。庭に沿うように作られた大開口の窓が、家と庭を一つの空間につなげてくれています。屋根には太陽光発電システムを搭載しているところも魅力的です。
中はキッチン・リビング・和室までを壁で仕切らず段差をつけることで一つの空間にし開放感を演出。料理をしながらでもリビングで寛ぐ家族と会話したり、遊んでる子供を見守ることが出来て安心です。
また、洗濯スペースには収納だけでなくアイロンスペースもあり、キッチンを中心に水周りが固まっていることで家事の効率を上げてくれます。
どこにいても家族がつながる家
出典:ダイワハウス
こちらは夫婦+お子様3人のお宅。
のっぺりとした印象の平屋にならないよう、L字にしたことで外観にも奥行きが出ています。また太陽光発電も搭載しており電気代は全て発電で賄えているそうです。中は出来るだけ仕切りを無くしたオープンな間取りになっています。
玄関に入るとすぐキッチンとリビングにつながり、奥様も買い物から帰ってきて荷物を運ぶ距離が短くなることで家事効率もアップしそうです。
またキッチンから見える場所にマルチコーナーを設け、収納スペースになるだけでなく子供の勉強コーナーにもなっています。お子様を持つご家庭には嬉しい工夫ですね。
リビングダイニングから眺めるテラスはとても開放的で、お子様の格好の遊び場です。
みんなでママの手助けをしよう♪
いかがだったでしょうか。
一見まとまりの良い間取りに見えても、実際に住むと家事動線が悪く何度も往復しなければならないこともあります。
また家族の生活スタイルによっても家事動線は変わってきますので、自分の家の生活スタイルをよく見直してみて、我が家に一番合った間取りつくりをして見てくださいね。